500文字の心臓 タイトル競作第121回:【河童】で、またまたまた逆選王になりましたあ!(涙汗)2013-04-13

「これは?」
古生物学者が、眉をひそめた。
「そんなに珍しいものではありませんが、たしかに現代社会では考えられません」
民俗学者が、ぐるりとひと周りしてため息をついた。
「・・・」
科学者は、相変わらず不機嫌だ。

「天頂部が特徴的ですな」
古生物学者が、そっと触る。
「起源は、江戸時代前期まで遡るのですが、実際見たのは初めてだ」
民俗学者も困惑しながら、興味深々といった面持ちで、顔を近づける。

ずっと怒りをこらえて体を震わせていた科学者が、2人の態度に我慢の限界がきたようで、古生物学者の手を払うと、おもむろに立ち上がり、民俗学者の顔面に頭突きを喰らわせて、叫んだ。

「やめろ! 俺の頭にペタペタ触んじゃねえ! 起源は江戸? 天頂部が特徴的? 俺は10年前からハゲはじめたんだよ! ちっくっしょー! 天頂ハゲがマシュマロヘアにしてなにが悪い!」




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